日本児童文学学会 中部支部HP

Japan Society for Children's Literature

このホームページは、日本児童文学学会中部支部の活動を広く公開することを目的としています。
中部支部は、年一回発行の年報と、年三回の例会開催を主な活動内容としています。
例会は、会員の方以外でも自由に参加出来ます。
興味のある方は中部例会事務局までお問い合わせください。
コンテンツ
<< July 2019 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
<< 日本児童文学学会 第90回中部例会案内 | main | 日本児童文学学会 第92回中部例会 案内 >>
日本児童文学学会・日本イギリス児童文学会両中部支部例会 9月合同例会のご案内

日本児童文学学会・日本イギリス児童文学会両中部支部例会

9月合同例会のご案内

主催:日本児童文学学会中部支部・日本イギリス児童文学会中部支部

 

今年度も日本児童文学学会・日本イギリス児童文学会両中部支部の共催の合同例会を開催いたします。両支部よりお二人の研究発表の他、「児童文学と言語教育」をテーマとしたラウンドテーブルをおこないます。皆様、お誘いあわせのうえ、多数ご参加いただきますようご案内申し上げます。

 

日時:201898日(土) 12501750

場所:愛知淑徳大学 長久手キャンパス 国際交流会館(アイハウス)1階ラウンジ

      (住所:愛知県長久手市片平二丁目9  TEL056162-4111(代表))   

交通アクセス、会場への案内は別紙をご覧ください。なお、駐車場もございますのでご利用ください。

 

タイムテーブル

1230〜       受付

1250〜       両学会代表者挨拶
13001340   研究発表1  青木 文美(愛知淑徳大学、日本児童文学学会会員)
         大学生と読物体験―講座「絵本論」を通して考える読物分析力の育成法」
13501430   研究発表2  新居 明子(名古屋外国語大学、日本イギリス児童文学会会員)

         自己理解と他者理解を育む絵本の世界―多文化共生社会の実現を目指して

14401505   事務連絡
15151715   ラウンドテーブル「児童文学と言語教育」
         難波博孝 (広島大学)

黒川麻実 (大阪樟蔭女子大学・日本児童文学学会会員)

上田リエ (名古屋市内中学校英語科教諭)

17201750  茶話会

 

研究発表1

「大学生と読物体験―講座「絵本論」を通して考える読物との関わり方、分析力の育成法」

青木 文美(愛知淑徳大学・日本児童文学学会会員)

言葉で構築された芸術である〈文学〉を専門としない学生に、〈文学〉との付き合い方や〈文学〉の必要性を語って10年になる。「言葉と文化ってつながってるって知らなかった。」「絵本って子供が言葉を覚えたり物の名前を覚えたりするのにあるんでしょって思ってた。」「『すてきな三にんぐみ』でもつらいけど、がんばって夏休みに絵本読みます。」ここ1年未満に受け取ったコメントの数々である。保育者養成課程の学生が素直で明るいおかげで、自明のこととしていた〈言葉と文化〉や〈文化と文学〉とのつながりが、決して自明のことではないと知り、(絵)本との関わり方や読み取った内容を語り合う楽しさを体験してもらい、「文学って悪くないでしょ」、「文学って社会を知る手がかりにもなるんだよ」という存在意義や必要性を伝えることに日々画策している。今回はその画策の内容と考察について発表する。

 

研究発表2

自己理解と他者理解を育む絵本の世界―多文化共生社会の実現を目指して

新居 明子(名古屋外国語大学・日本イギリス児童文学会会員)

現在の日本では、少子高齢化による日本人人口の減少とグローバル化の急速な進展に伴う外国人人口の増加を背景として、多民族・多文化が共生する社会づくりが今後取り組むべき大きな課題となっている。多文化共生社会の実現を目指すうえで必要となることは、大人だけでなく次代の日本社会をになう子どもたちの多文化理解を促進することである。そのためには、まずは子どもたちに自己理解を通じて他者を理解する道を示すことが重要だと思われる。

本発表では、社会共生のための自己理解・他者理解の入口として、幼児や小学校低学年児童にとって親しみのある絵本という媒体の活用を提案したい。そこで、まず共生社会実現に向けた取り組みや課題について触れた後、教育現場における絵本の活用例を紹介する。そして『はなのすきなうし』(1936)、『じぶんだけのいろ―いろいろさがしたカメレオンのはなし』(1975)や、『わたしとなかよし』(1990)、『きみのかわりはどこにもいない』(1999)、『ええやん そのままで』(2009)等の絵本を取り上げ、これらの作品の持つ魅力と可能性を考察する。

 

ラウンドテーブル

難波博孝 (広島大学)

現在進行中の日本の教育改革には文学の未来を大きく左右することがある。それは、高等学校教育課程の改革である。日本では、まがりなりにも高等学校3年生まで国語科で文学を扱うことになっていた。しかし、2022年から始まる新しい教育課程では、高2以後に「文学国語」という選択科目が設置されるが、ほとんどの高校はこの科目を選択しないと想定されている。そうなると高2以後は文学教材を使った授業は高等学校から姿を消す事になる。

 ほとんどの高等学校から文学教材が姿を消すことは、文学を享受するためのリソースを奪うことになり、文学を享受することが今以上にマニアックなものであるという認識を広めていくことになるだろう。日本にいる人々にとって共通の教養であろうと信じてきた古典作品がすでに共通教養でなくなったのと同じように、近現代文学もその道をたどっていくことが予想されるのである。

 こういった改革の背後にはどのような教育政策の意図があるのか、またそれを許した文学研究側や国語教育側にどのような問題があったのか考察した上で、「マイナーな教養」となっていくであろう文学と向き合うために、子どもと/の文学に関わる人々がどう動いていけばいいか示していきたい。 

 

黒川麻実 (大阪樟蔭女子大学・日本児童文学学会会員)

現在の小学校国語科教科書には、朝鮮半島の民話「三年とうげ」(光村図書・3年生)、「うさぎのさいばん」(三省堂・3年生)、モンゴルの民話「スーホの白い馬」(光村図書・2年生)、以上の次の三作品が東アジア民話として登場している。付属の指導書等において、これらの教材を通して、それぞれの地域の民族や文化を子ども達に理解させるよう示されている。しかし、これらの東アジア民話教材の歴史を辿ると、植民地教育や社会主義プロパガンダに利用され、時代状況に合わせた再話の繰り返しが行われていた。日本からの逆輸入の可能性がある「三年とうげ」では、朝鮮総督府編纂の読本教材として登場し、登場人物や内部に存在する教訓の改変がなされており、同様のことが「うさぎのさいばん」にも当てはまることが判明した。馬頭琴由来伝説を元にした「スーホ白い馬」は、当のモンゴル地域では全く別の馬頭琴由来伝説が継承されており、中国人作家による“作られた民話”であることが明らかになった。本発表では、三教材を重ね合わせた上で見えてくる“民話教材を巡る問題”を示し、これからの国語教育において民話教材をどのように扱っていけば良いのか、この問いに答えていきたい。

 

〜言葉を、文化を伝えるには何が必要か−学校の現状から考える〜

上田リエ (名古屋市内中学校英語科教諭)

 文化の継承が難しくなっていると感じているのは、子どもと日々関わり現場の厳しさにさらされている教師だけではないだろう。中学校教師(英語科)として日々感じる事は、「子どもに言葉が通じない」ことの恐ろしさである。昔ながらの一斉授業は成り立たない。子どもたちには、「一斉授業を受けるスキル」が無いのである。言葉やメッセージが伝わらなければ、物語も通じない。家庭で物語を味わう経験をしていない以上、子どもたちには、「物語の味わい方」のトレーニング•体験を学校で教師が行う必要がある。しかし教師は、疲弊している。このままでは、文学の伝達どころか、文化の継承の場として学校はうまく機能できない。指導要領改正を控え、さらに多忙、混乱、疲弊がのしかかる事が予想される今だからこそ、児童文学を伝える場として学校がよりよく機能する為に、現在、学校はどうなっているのかに興味を持っていただけないだろうか。そして現実を把握し、児童文学の受け手(学齢期までの子ども)と送り手(保護者や教師•文学研究者)を助け、元気にするために何ができるかお考えいただけないだろうか。

 考えていただく材料として、中学校の現場と、小学校の英語活動がいかにスタートを切っているかの様子をお伝えする。

 

日本児童文学学会中部支部事務局からのお願い

*会計より*

2018年度の支部会費2,000円が未納の方は、納入をお願いいたします。

9月例会に出席される方は受付で納入ください。ご欠席の方はお手数をおかけしますが、お早めに下記郵便局振込口座に、備え付けの用紙を使って振り込みをお願いいたします。休日でもATMが稼働しているときは振り込みができます。

 

口座番号:00550−4−52140

口座名称:日本児童文学学会中部支部

(他行からの振込みの場合は、〇五九(ゼロゴキュウ)店 当座 0052140 です。)

 

*『児童文学論叢』編集委員会より 原稿募集のお知らせ*

『児童文学論叢』第21号を2019年秋に発行する予定です。20193月末締切で原稿を募        

集します。投稿をご希望の方は本年12月23日(日)までに事務局(青木文美 /Eメールaofumi@asu.aasa.ac.jp)または編集委員(酒井晶代/Eメールmasaka@asu.aasa.ac.jp)までお申し出ください。よろしくお願いいたします。

 

 

日本児童文学学会中部支部

480-1197 愛知県長久手市片平二丁目9

愛知淑徳大学福祉貢献学部

青木文美研究室気付

電話:0561−62−4111(内線2458)

 

 

 

 

 

 

 

| 02.例会記録 | 21:27 | - | - |
スポンサーサイト
| - | 21:27 | - | - |
関連
リンク